ヒロツぶろグ

妄想もしもシリーズ

家にドラえもんが来た！！

ドラえもん「ヒロツグくん！勉強はしたのかい？？」

俺「何行ってるんだよ！俺はもう30歳になるんだぜ！」

俺が小学校三年生の時にドラえもんは我が家にやってきた…
本来。iPhoneのように定期的にアップデートをしなければいけないのだが、俺はパソコンを持っていないので俺のドラえもんは、当時のままだ…


俺「ドラえもん！！何か道具貸してくれよ！」

ドラえもん「ダメだよ！ヒロツグくんはどうせろくなことに使わないから！！」

いつもそうだ！！
ドラえもんは、そう言って昔から一度も道具を貸してくれたことがない
何のために居るんだよ！！
てめえは！！

こいつは、何の為に俺のそばにいるのだろう？？
何度も疑問に思った…

彼女が家に遊びに来たときも
ドラえもん「もう夕方だよ！お母さんが心配するから帰った方がいいよ！」

俺「ドラえもん！余計なこと言わなくていいんだよ！！てか、出てくるなよ！」

そう言って、押入れに閉じ込めたこともあった。

初めは、俺と対等だったはずのドラえもんも、俺が大人になるにつれドラえもんだけまるで子供のままのようだった…
アップデートをすればよいのだが、俺はいつしか子供のままのドラえもんが可愛く、あえてアップデートしなかったというのが本音かもしれない。
いつまでも俺を当時のままの俺だと思い接してくるドラえもんがうっとおしくもあり愛おしくもあった。

やがて俺は結婚をした。
そして子供も産まれた。
ドラえもんは、俺の相手よりも俺の子供の相手をするようになった。

俺「いい遊び相手が出来てよかったなドラえもん！」

ドラえもん「ヒロツグくん、勉強は済んだのかい？？」

俺「ああ。大丈夫だよ」

いつしか俺はドラえもんに逆らうこともしなくなった。

アップデートをして、大人のドラえもんと語りたいな…
そんな想いもあったが、あの頃のままのドラえもんを手放したくなかった。

なんだかんだ月日が過ぎたある日、ドラえもんが動かなくなった。

俺「おい！！ドラえもん！！どうした？？おいっ！！」

ドラえもん「………」

続く。 かも